親切なアノネー市民
アノネーに来て思ったのですが、どうやら東洋人はこの町で私一人だけのようです。
■アノネーの街
ですから、とても目立つわけですが、私という存在がどんなに珍しくても、みんな本当に親切にしてくれました。
例えば、私が手に買い物袋を沢山抱えていて、それをリュックに仕舞うために道端でしゃがみ込んでいると、手前から来た老人に「Ca va?」(元気?)と声をかけられました。
私は何で声をかけられたのか理解できませんでしたが、その身ぶり手ぶりから、私が具合を悪くしてしゃがみ込んでいる、と思われたことがわかりました。
私はとっさに笑顔で「Oui, ca va. Merci!」(はい、ありがとうございます)と言いましたが、その老人の優しさが、とても嬉しかったです。
また、文房具屋さんでは、「Excusez-moi. Je suis Japonais et je ne parle pas francais. Okay?」(すみません、私は日本人でフランス語が話せません。いいですか?)と言ってからゆっくりと自分の欲しいものを言うと、店員のお姉さんは丁寧に聞いてくれ、更に「これフランス語の勉強に役立つわよ」と、子供用の算数セットのようなものを見せてくれたりしました。
他にも、声をかけた人はみな親切で、誰もがフランス語のできない私の話をしっかり聞いてくれ、アノネー市民の温かさには本当に感激しました。